常見陽平さんに来ていただいた

久しぶりのブログです。

さて、本日は、『くたばれ!就職氷河期』の常見陽平さんに講演に来ていただきました。常見さんは、twitter阿部謹也先生の思い出を交換し合ったことがきっかけで、そこから講演にお呼びした次第。個人的にもお会いするのをとても楽しみにしていました。

講演会はとてもよい雰囲気で盛り上がりました。学生の動員はほとんどなきに等しかったのだけれど、結局、教職員合わせて100名程度が参加。「九国大のための就活12大理論」といった仕込みまでしていただいて、学生のテンションは一気に上がったような気がします。なによりも、トークセッションの時に学生の皆さんが積極的にがんがん質問していたのがとても印象深かったです。

講演を聞いて思ったこと。

・就活には企業研究、業界研究は不可欠なんだけど、これって「社会の仕組みを自分で調べる」ってこと。つまり、1・2年生でトレーニングとしてやっても十分よいなと改めて思いましたね。例えば、ファミマでバイトしてたら、ファミマの仕組みってどうなってるのかとか、ファミマのSVってどんな役割を果たしているのかとか、ライバルのセブンとは何が違うのかとか、あるいはファミマの歴史とか、いろんな興味が出てくると思うのです。それをきちんと調べるようにすると、アルバイトが単なるバイトじゃなくて社会に興味をもつ第一歩となる。自分の社会体験をベースにさらに突っ込んで調べるっていうスタンスを育成する機会があってもよいかなと思いました。そういうのって2年生ぐらいの科目でやってもよいのかも。

・その意味で、ある種のPBL(Project Based Learning)はキャリア教育の一つに成り得るなと。常見さんが懇親会の時、ある女子大で「トマト鍋を女子大生に広げる方法を提案しろ」という課題を出したという話をされてました。これって、先般の教員研修で、野の葡萄の社長に来てもらってやったことと同じ。これまた「社会に興味をもつ・社会を知る」というきっかけづくりになると思った。

・履歴書とは「解像度の高い自己紹介」という言葉が印象的でした。で、そういう解像度の高い自己紹介を具体的に文章化するトレーニングってきちんとやる必要があるなと。履歴書添削って、講演でも言われたようにピア形式でやってもよいし、教員がもっと関わってもよいんじゃないかと。具体的な場面での具体的な行動を言葉にするコツって、指導するのは、教員にとってはそんなに難しいことじゃないはず。講演で紹介していただいた10大ニュース形式もすごくいいなあ。


ともあれ、いろんな感想をもちましたが、結局、大学としての就職支援とは、学生に目の前の勉強にきちんと向かわせること、授業科目を通じて学生の基礎学力・能力を引き上げること、社会に関心を持たせることの3つがとっても重要だと改めて思いました。そしてそれは、大学本来の教育機能であるわけで、キャリア教育というのは、ある意味、大学として当たり前のまっとうなことを、学生が多様化してようがなんであろうが、きちんと丁寧にやることだと理解した次第です。


アンケートを読むと、こういうのをまたやってくれというリクエスト多し。僕が普段授業やゼミで伝えたいと思ってる内容がかなり含まれていて、「我が意を得たり」とうなずくことが多数ありました。で、そういう思いを、やっぱり常見さんのような方に言っていただくと説得力が違うようです(笑) 外部の方にそういう話をしてもらうのって大事ですね。

ともあれ、遠いところを来ていただいた常見さんには感謝してもしきれないです。講演会が終わったあと、懇親会で学生の履歴書を添削していただいたり、いろんな質問に最後まで丁寧に応えていただいたり、横で見ていて感激しました。伝える側が学生と真摯に向き合うからこそ、学生も学ぼうという気持ちが高まってくるのだと実感。こういう講演を単発で終わらせるのではなく、教育改革に繋げないとと思った次第です。


個人的には、大学時代の◯◯キューソ先生をめぐる大騒動事件が、プロレス研究会、そしてその真中に常見さんがいたということが15年目にして判明したことが印象的。いや、当時とんでもない英語の先生がいて(いまだと完全なアカハラ)、それを糾弾するポスターが学内で出回ったことがあるのです。で、それが自治会新聞とかに飛び火したなあということも思い出したり。

他にもいろんなことをお話ししたのですが、もっといろいろ伺いたかったなあ。またお会いしたいです。